囲碁と素数

Igo and prime number

第11回 S-Bahn

数年前、ミュンヘンの中央駅のホーム・ベンチに座っていたら、偶然、近郊電車(Sバーン)の西行き(パージング)と東行き(家のある方向のオスト・バーンホフ)の行き先電光掲示板が隣り合って見えました。

ここで、ホームが西行きと東行き(つまり、上りと下り)でいっしょであること。かつ、下図のS1からS8までの7本の行き先の電車(S5がないので)が中央駅とその前後数駅で同じ

地下線路(Stammstrecke)を使っているのがポイントです。そして、最重要点は、ミュンヘンの電車は単純でどの線も正確に20分間隔で平日・日曜も日中、混雑時にかかわらず走ります。正確というのはダイヤ上の意味で、時間に正確ではないですが。

そこで、この前発見したのは、東行きが電光掲示板で3762814の順番で発車すると表示されていたとすると(下のオレンジ円の表示。次にS3の電車が来る)、

西行きの電光掲示板には、どの順番で発車すると表示されるでしょうか?という、問題です。

可能性はいろいろあるでしょうが、例えば、3762814の同じ順番で発車する? ただし、ここで問題にしているのは、順番で同じS3とS3が何分違いで発車するかは問題にしていません。順番だけ。

逆の順番4182673の順番? あるいは、違う順番?

MVV Netzplan S-Bahn, U-Bahn, Regionalzug (mvv-muenchen.de)

[答えは:  逆の順番] 例えて言えば、普通の時計と逆周り(反、時計周り)の時計が隣同士に置いてあったとして、時計の長針が一周した時、もう一方は逆周りなので、必ず針が同じ位置関係に戻る。だから、「20分間隔が保たれる」、これがポイントです。20分で一周する時計を考えればよい。  \fbox{4182673}

この列車運行システムは、単純で分かり易い反面、地下線路(Stammstrecke)で事故なり、トラブルが発生した時、それが全体に波及するという脆弱性の問題がある。

これに関連して後から思いあたったのがDie Zweite Stammstrecke。現にLeuchtenbergringの駅周辺では新officeビルの建設ラッシュで、延伸したTram25にも沿っている。Ostbahnhofの駅前公園の下も工事している様子。(MarienplatzのTram19側の裏の公園もその関連の工事が進行中)

Die Fertigstellung des Tunnelrohbaus ist für 2023 geplant. AZの新聞記事から

Großprojekt zweite Stammstrecke: Schon im März soll es mit der Mega-Baustelle losgehen. Die AZ zeigt, was bis zur geplanten Eröffnung 2026 alles passieren soll.

 

今頃、どこまで工事が進行しているのかは分からないが。

二本目の地下線路(Stammstrecke)が完成した時には、鉄道交通の脆弱性は改善されるが、運行システムはより複雑になる。運行システムがどう変わるか興味がある。そのシステム最適化に量子コンピュータは適用可能か、これも興味あるところである。

 

最後に付け足しですが、私がよくできていると思った囲碁入門の記事は、

大橋 拓文プロの3分でわかる囲碁入門
| 日興フロッギー (smbcnikko.co.jp)

です、第8回まで。

これでようやく、今回(第11回)とはじめに(第1回)で囲碁の話を書きました。